CASIO グラフィック電卓を限界までチューニングしてちょこっとベンチマークしてみました。

English Version


2015/6/19 release
Ftune v1.02 ダウンロードはこちら

2019/8/31 release
Ftune v1.40 ダウンロードはこちら

CASIO fx-9860Gシリーズ SH3モデルのクロック&メモリアクセスチューニングユーティリティです。

v1.40 右上に電池電圧を表示するようにしました。
v1.40 "X"を乗算記号"x"に変更しました。

2015/2/28 release
Ftune2 v1.01 ダウンロードはこちら

2017/10/20 release
Ftune2 v1.11a ダウンロードはこちら

Ftune2 v1.40 ダウンロードはこちら

CASIO fx-9860GII-2 SH4Aモデルのクロック&メモリアクセスチューニングユーティリティです。

v1.40 電池電圧表示がエミュレータでシステムエラーになる不具合を修正しました。
v1.40 "X"を乗算記号"x"に変更しました。

2020/2/20 release
Ftune3 v2.40 ダウンロードはこちら

CASIO fx-9860GIII / Graph 35+E II SH4Aモデルのクロック&メモリアクセスチューニングユーティリティです。

v2.40 電池電圧表示がエミュレータでシステムエラーになる不具合を修正しました。
v2.40 "X"を乗算記号"x"に変更しました。

2015/2/28 release
Ptune2 v1.01 ダウンロードはこちら

2016/7/31 release
Ptune2 v1.11 ダウンロードはこちら

2020/2/20 release
Ptune2 v1.24 ダウンロードはこちら

CASIO fx-CG10/20 Prizm のクロック&メモリアクセスチューニングユーティリティです。

v1.24 "X"を乗算記号"x"に変更しました。

v1.23 Colon様提供のアイコンデータによりファンクションキーの表示を改善しました。

2020/2/20 release
Ptune3 v0.24 beta ダウンロードはこちら

CASIO fx-CG50 Prizm のクロック&メモリアクセスチューニングユーティリティです。

v0.24 "X"を乗算記号"x"に変更しました。

v0.23 Colon様提供のアイコンデータによりファンクションキーの表示を改善しました。

v0.21 スペクトラム拡散機能のOn/Off機能を追加しました。 [X^2]もしくは[^]キーでOn/Offが切り替わります。

SDRAMのメモリテスト等において動作不安定なベータ版です。

fx-9860Gシリーズは従来よりルネサスのSH3カスタムチップが採用されてきました。

2011年にfx-CG10/20が発売された頃より、fx-9860GIIシリーズもfx-CG10/20と同じSH4Aカスタムチップに変更されました。

fx-9860GシリーズはOSが初期のバージョン1.0系から現在の2,0系に変わって内蔵BASIC等の実行速度が約半分に遅くなりました。

機能的にはかなり多機能化されたので文句を言う筋合いはないのですが、

CASIO fx-9860GII SH4A採用モデルはなんとなんと…また速度が半分…

OSの機能は変わらないのにハードが新しくなって速度半分とはいったい何事かと…

新たに手にした新型機が従来より遅いとは、普通ではありえない現実がそこにはありました。

というわけで、

このアドインツールはfx-9860GIIの新規SH4A採用モデルの潜在能力を最大限発揮させることを目的として作られました。


========================== 注意!!! ============================================
このツールは安全に動作するように十分注意して作成されていますが、
あなたの電卓に重大なダメージを与える恐れがあります。
ほとんどの場合はリセットで復帰できますが、電卓のシステムがフラッシュROMにあるゆえに、
BIOSまたはOS領域への誤書込が起きた場合には確実に再起不能に陥ります。
ツールの使用はバックアップをとった上であなたの責任においてお願いいたします。
作者はこのツールの使用の結果においていかなる責任も負わないものとさせていただきます。
=============================================================================

SH4Aのfx-9860GIIシリーズではとくに問題は起きないと思いますが、fx-CG10/20ではフラッシュメモリのアクセス速度が遅いために壊れるリスクが高いので、fx-CG10/20でのPFC(I/Oクロック)はデフォルト周波数に近いところでの運用を推奨します。


ここではツールを使ってどれだけパフォーマンスアップするかを見てみます。

ツール内蔵ベンチマークは簡単なものなのでCPUコア速度とメモリリード速度の変化くらいしかわかりません。

ということで、内蔵BASICのベンチマークとしてこちらのN-queenベンチマークを使います。

アドインでの速度ベンチマークとしてはDhrystone2.1を使用します。(SDK 1.0 コンパイラオプション:サイズ優先)

Dhrystone自体はキャッシュに収まる程度の小さいプログラムなので、キャッシュサイズを遥かに超える100回分アンロールしたDhrystoneも用意します。

  デフォルト OverClock X2 OverClock X3 OverClock X4 OverClock X4 +メモリウエイト低減
fx-9860G SH3
 

Nqueen  (OS 1.05.0000) 17.3s 11.6s 9.9s  9.1s 7.2s
Nqueen  (OS 2.04.0200) 30.4s 20.6s 17.7s 16.5s 12.8s
Dhrystone 2.1 25853 dhry/s 38789 dhry/s 44326 dhry/s 46642 dhry/s 68400 dhry/s
Dhrystone 2.1 x100 9363 dhry/s 10725 dhry/s 11155 dhry/s 11254 dhry/s 15375 dhry/s
消費電流 min-max 0.3mA - 43mA 0.3mA - 65mA 0.3mA - 76mA 0.3mA - 87mA 0.3mA - 100mA

初期OS1.05は2倍近く速いです。

SH3でのオーバークロックはモリウエイトを詰めるとさらにパフォーマンスアップできます。

次はSH4Aのfx-9860GIIの結果ですがデフォルトではROMのウエイト多すぎです。
SH3モデルと同様のウエイト設定にするだけで2倍近く速くなります。
 

  デフォルト SH3と同じ設定 fx-CG10/20 Prizmと同じ設定 OverClock  59MHz OverClock  59MHz OverClock  118MHz OverClock  118MHz OverClock  118MHz OverClock  236MHz OverClock  302MHz (後期ロット)
fx-9860GII SH4A

OS  2.04.0201

 

Nqueen 58.7s 33.1s 33.9s 18.7s 17.0s 15.2s 13.5s 12.1s 10.5s 8.8s
Nqueen  (USBを挿して実行) 44.3s 21.5s 22.2s 12.7s 11.3s 9.4s 7.8s 6.6s 5.2s 4.5s
Dhrystone 2.1 32320 dhry/s 40160 dhry/s 38197 dhry/s 77519 dhry/s 88183 dhry/s 104602 dhry/s 126582 dhry/s 160771 dhry/s 211864 dhry/s 271739 dhry/s
Dhrystone 2.1 x100 2820 dhry/s 11475 dhry/s 7524 dhry/s 16578 dhry/s 20525 dhry/s 17397 dhry/s 21523 dhry/s 27778 dhry/s 28296 dhry/s 30012 dhry/s
消費電流 min-max
(BackLight On  +7mA)
0.7mA - 23mA 0.7mA - 24mA 0.7mA - 29mA 0.7mA -40 mA 0.7mA - 46mA 0.7mA - 60mA 0.7mA - 68mA 0.7mA - 80mA 0.7mA - 110mA 0.7mA - 140mA

バスクロックを上げるにはウエイト値を増やす必要があるので高クロックになるにつれてパフォーマンスの伸びが頭打ち状態になってきます。

あと、USBを挿したままだとBASICがかなり速くなりますが、Dhrystoneでは影響がないので内蔵BASIC&アプリだけの問題かと思われます。

これだけアップするのであれば常にUSB挿してる状態にしたいところですが、その方法がまだ分からないために今回のツールではそこはタッチできていません。
 

fx-CG10/20 Prizmでもベンチマークしてみます。(Prizm SDK 0.3)

  デフォルト メモリアクセスチューニング OverClock  59MHz OverClock  118MHz OverClock  118MHz OverClock  236MHz OverClock  302MHz (後期ロット)
fx-CG10/20  SH4A

OS  2.00.3200

 

Nqueen 39.7s 27.8s 20.6s 16.9s 15.2s 14.0s 12.0s
Nqueen  (USBを挿して実行) 39.7s 27.8s 20.6s 16.9s 15.2s 14.0s 12.0s
Dhrystone 2.1 38197 dhry/s 70422 dhry/s 76219 dhry/s 130548 dhry/s 145348 dhry/s 182481 dhry/s 195312 dhry/s
Dhrystone 2.1 x100 7763 dhry/s 13426 dhry/s 15878 dhry/s 16744 dhry/s 19786 dhry/s 20088 dhry/s 22055 dhry/s
消費電流 min-max
(BackLight 3 )
3mA - 34mA 3mA - 40mA 3mA - 48mA 3mA -72mA 3mA - 84mA 3mA - 115mA 3mA - 145mA

fx-CG10/20はメモリ速度が少し遅いためにfx-9860GIIよりベンチマーク結果は劣りますが、USBでの速度差はfx-CG10/20 Prizmにはありません。


Ftune2を使用してのベンチマークおよびQ&A&サポートトピックを作成していただいてます。

プログラム関数電卓全般や個別機種(CASIO fx-5800P や fx-9860GII など)の濃い話 (by やす (Krtyski)様)

e-Gadget - プログラム関数電卓    fx-9860GII のオーバークロック - Ftune 2 - (Ftune2サポートトピック)
e-Gadget - プログラム関数電卓    fx-CG20 の高速化 - Ptune2 の導入 (Ptune2サポートトピック)
e-Gadget - プログラム関数電卓    楽屋裏 - fx-CG50 のチューンアップ (Ptune3サポートトピック)

 

CasioCalc.org   Universal Casio Network
2005 9860G Sd Vs 2014 9860Gii
Ftune/Ftune2/Ptune2 CPG&BSC tuning utilty (
サポートトピック)
 

Cemetech
Ptune2 (SH7305 CPG&BSC tuning utility) (
サポートトピック)


TI-Planet
Test overclocking Casio Graph SH3/SH4 (紹介&ベンチマークしていただきました)

Test overclocking Casio Prizm fx-CG20 (紹介&ベンチマークしていただきました)


Planet-Casio
Un nouvel utilitaire d’overclocking (紹介していただきました)

 

 

e-Gadget - プログラム関数電卓    fx-CG20 の高速化 - Ptune2 の導入 (Ptune3サポートトピック)

TI-Planet
Processeur Graph 90+E : secrets et overclock avec Ptune3 (Ptune3紹介していただきました)
Ptune3 : overclocke ta Graph 90+E a 275 MHz maintenant ! (Ptune3紹介していただきました)

Casiopeia
Prizm fx-CG50 announced for spring 2017 (Ptune3の開発初期トピックです。)


最終更新日 2020/2/20

Copyright(C)2014,2015,2016,2017,2018,2019,2020 by sentaro21